歌詳細

思ふにし余りにしかばすべをなみ我は言ひてき忌むべきものを

項目 内容
番号 12-2947
漢字本文 念西余西鹿歯為便乎無美吾者五十日手寸応忌鬼尾
漢字本文(左注) 或本歌曰、「門出而吾反側乎人見監可毛。一云、無乏出行家當見」。
柿本朝臣人麻呂歌集云、「尒保鳥之奈津柴比来乎人見鴨」。
読み下し文 思ふにし余りにしかばすべをなみ我は言ひてき忌むべきものを
読み下し文(左注) 或る本の歌に曰はく、「門に出でて我がこい伏すを人見けむかも」。一に云ふ、「すべを無み出でてそ行きし家のあたり見に」。
柿本朝臣人麻呂の歌集に云ふ、「鳰鳥のなづさひ来しを人見けむかも」
訓み おもふにしあまりにしかばすべをなみわれはいひてきいむべきものを
現代語訳 心に思い慕うあまりに、わたしはあの人の名を言ってしまった。憚るべきものを。
現代語訳(左注) 或本歌曰 門に出て、私がころび倒れるのを人は見たろうか。
一云 せん方なく出かけていった。家のあたりを見に。
柿本朝臣人麻呂歌集云 鳰鳥のように苦労して来たのを人は見たろうか。
歌人 作者未詳 /
歌体 短歌
時代区分 第2期
部立 正述心緒
季節 なし
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明