歌詳細

山吹の花の盛りにかくのごと君を見まくは千年にもがも

項目 内容
番号 20-4304
漢字本文(題詞) 同月廿五日、左大臣橘卿、宴于山田御母之宅歌一首
漢字本文 夜麻夫伎乃花能左香利尒可久乃其等伎美乎見麻久波知登世尒母我母
漢字本文(左注) 右一首、少納言大伴宿祢家持、矚時花作。但未出之間、大臣罷宴、而不擧誦耳。
読み下し文(題詞) 同じ月二十五日に、左大臣橘卿の、山田御母の宅にして宴せる歌一首
読み下し文 山吹の花の盛りにかくのごと君を見まくは千年にもがも
読み下し文(左注) 右の一首は、少納言大伴宿祢家持、時の花を矚て作れり。ただ、いまだ出さざる間に、大臣宴を罷めて、挙げて誦まざるのみ。
訓み やまぶきのはなのさかりにかくのごときみをみまくはちとせにもがも
現代語訳 山吹の花盛りに、このようにわが君を仰ぎ見ることは、千年の末までもと願われます。
現代語訳(左注) 右の一首は少納言大伴宿禰家持がその折の花を見て作った。但し、まだ提出しない内に大臣が宴会をおえたので、取りあげて誦(とな)えなかっただけである。
歌人 大伴宿禰家持 / おほとものすくねやかもち
歌人別名 少納言, 家持, 越中国守, 大伴家持, 守, 少納言, 大帳使, 家持, 主人 / せうなごん, やかもち
歌体 短歌
時代区分 第4期
部立 なし
季節
補足 大伴家持/おほとものやかもち/大伴家持
詠み込まれた地名 大和平城京 / 奈良