美術品詳細
項目 | 内容 |
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資料番号 | A-0021 |
種別 | 日本画(万葉日本画) |
美術品名 | 明日香風 / あすかかぜ |
制作年 | 平成9年 |
法量(cm) | 112.1 x 162.1 |
材質・技法 | 紙本着色 |
形状 | 額装 |
作者 | 烏頭尾 精 / うとおせい |
解説 | 采女は、宮中に仕える女官のことである。「都を遠み」とは、都が遠いのでの意。六九四年に都は藤原に遷るが、都が遷ってしまった飛鳥に吹く風を、今は「いたづらに吹く」と歌っている。推古朝より約百年間も都であった飛鳥から、藤原に都が遷ったことへの感慨が込められている。 |
画家のことば | 志貴皇子がたたずみ眺めたであろう古き京師、飛鳥の宮々も全て土中に埋もれてしまったが、飛鳥の保存対策で自然の起伏が遣され、幸いにもその風光の漂いを感じることができます。 遷都された新京の明るく輝く光を遠くに望み、自身の立場を重ね合わせて、かつての華やかな明日香風が今は空しく吹いているだけの旧都をいとおしむ皇子。その皇子の心情に近づけそうに想えて見慣れた実景から描いてみましたが、この秀歌に潜む情感の深さに気づき、表現できそうにない。 だが、志貴皇子が実感したであろう明日香風は今もいたずらに吹いており、それを肌で感じつつ描いてみました。 |