美術品詳細
項目 | 内容 |
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資料番号 | A-0031 |
種別 | 日本画(万葉日本画) |
美術品名 | 蒲生野 / がもうの |
制作年 | 平成8年 |
法量(cm) | 130.3 x 162.1 |
材質・技法 | 紙本着色 |
形状 | 額装 |
作者 | 岡村倫行 / おかむらりんこう |
解説 | 紫草は染料であるとともに薬草でもあった。「標野」とは勝手に入ることを許されない野のこと。それは紫草を採る薬狩りのためであった。その「標野」の番人が「野守」である。「人妻」であった額田王は、人目もはばからず袖を振る大海人皇子をたしなめている。ただ、近時は宴席での戯れ歌との解釈が優勢。『万葉集』は、恋歌を中心とする「相聞」ではなく「雑歌」にこの歌を分類している。 |
画家のことば | この歌を改めて読んだ時に素直にイメージが湧いてきたのが現在の作品です。数多くの人達の歌の解釈もあり、イメージの引き出しを試みたのですが、結果として画面構成上、説明過多にならない様にと、額田王、一人を置くことにしました。雲と地平があって歌の心が表現できればと思い制作しました。 形体を描き取ることが主であったはずの写生会場でのデッサンが、その後々まで尾を引き、とらわれていたように思います。イメージの具体化、創造化は、一度、歯車がくるい出すとなかなかスムーズに進んでくれないということをつくづく感じた次第です。 |