美術品詳細
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資料番号 | A-0073 |
| 種別 | 日本画(万葉日本画) |
| 美術品名 | 山のしづく / やまのしづく |
| 制作年 | 平成9年 |
| 法量(cm) | 158 x 323 |
| 材質・技法 | 紙本着色 |
| 形状 | 四曲屏風一隻 |
| 作者 | 高橋天山 / たかはしてんざん |
| 解説 | 悲劇の皇子である大津皇子の物語を彩る恋物語の一つ。逢瀬の約束をした石川郎女はあらわれなかった。約束をした山で立ち尽くした大津皇子の姿を彷彿とさせる歌である。対して、石川郎女は軽く受け流すように答えている。絵は、皇子が切望したであろう逢瀬を実現させている。それは、皇子の心中を描いた絵ともいえよう。 |
| 画家のことば | 若くして悲劇的に散った俊才、大津皇子ならではの強く直截な表現。美しいだけでなくさぞかし賢い姫君であったろうと感じさせる、石川郎女の当意即妙な返歌。相手を思いやる細やかな恋心がおおらかに歌い込まれた、見事な相聞です。 春雨の山路は、ひたひたと心に深くしみ入るような叙情を感じさせます。越えなければ実らない恋ゆえに「山のしづく」を繰り返した皇子の心情。その労苦をもいとわぬ情熱に報いて余りある思いをひたすらに寄せる郎女。潔く一気に開花し散ってゆく桜に託して、燃えるような情念を静かに表現してみたいと思いました。恋の成就をお手伝いするような心境で、演出しました。幻のデートです。 |