美術品詳細

たまの緒

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項目 内容
資料番号 A-0093
種別 日本画(万葉日本画)
美術品名 たまの緒 / たまのお
制作年 平成11年
法量(cm) 162.1 x 130.3
材質・技法 紙本着色
形状 額装
作者 中村豪志 / なかむらつよし
解説  天平宝字二年(七五八)の正月の家持の歌。新年に初めて巡ってくる子の日が初子の日であり、この日は宮中において宴会が催され、参会者に玉箒を下賜する儀礼が行われていた。これは、蚕棚を掃く箒であったが、後には霊魂を活性化して身に振り付ける招魂の呪具として意識されるようになったようである。家持はこの宴に参加すべく当該の歌を作ったが、政務多忙のため、宴に出席することはできず、この歌を披露することはできなかった。
画家のことば  この絵の中で描きたかったのは、玉箒、魂(玉)振りの儀式であり、そのさし示す所です。一番難しかった点は、実際に玉箒がどのように使われたのか不明な点であります。玉箒を苦心しました。
 画面の中では、大きな弧を描くように振る構図に想定してみました。五穀豊穣の祈り、豊かさ、玉がゆれることは魂がゆれること。それは生命力の発動にほかならないという。この事をイメージして、自分なりの解釈で魂の夜明けを、色と形に置き替えて表現してみました。新世紀を迎え万葉の心を伝える為に役に立てば幸いであると思いました。