歌詳細

しなが鳥猪名野を来れば有間山夕霧立ちぬ宿りはなくて〔一本に云ふ、猪名の浦廻を漕ぎ来れば〕

項目 内容
番号 7-1140
漢字本文(題詞) 攝津作
漢字本文 志長鳥居名野乎来者有間山夕霧立宿者無而〔一本云、猪名乃浦廻乎榜来者〕
読み下し文(題詞) 摂津にして作れる
読み下し文 しなが鳥猪名野を来れば有間山夕霧立ちぬ宿りはなくて〔一本に云ふ、猪名の浦廻を漕ぎ来れば〕
訓み しながとりゐなのをくればありまやまゆふぎりたちぬやどりはなくて〔ゐなのうらみをこぎくれば〕
現代語訳 しなが鳥が連れ飛ぶ猪名野を進んで来ると、有間山には夕方の霧が立っている。宿る所もなくて。〔猪名の浦みを漕いで来ると〕
歌人 作者未詳 /
歌体 短歌
時代区分 不明
部立 雑歌
季節 なし
補足 不明//
詠み込まれた地名 摂津 / 大阪
関連地名 【故地名】有間山
【故地名読み】ありまやま
【現在地名】兵庫県神戸市北区
【故地説明】有馬温泉付近の山。温泉の南の射場山(690メートル)、六甲山(932メートル)、あるいは、この地の山々をいうか。
【故地名】摂津の国
【故地名読み】つのくに
【故地説明】国名。大阪府の一部と兵庫県の東南部の地。ほぼ現在の阪神地帯にあたり、当時も大和に対する外港兼副都としての重要性から摂津職が置かれた。
【故地名】猪名野
【故地名読み】いなの
【現在地名】兵庫県
【故地説明】兵庫県伊丹市を中心に尼崎市・川西市・大阪府豊中市の一部を含む猪名川両岸一帯の地。尼崎市に猪名寺の名が残る。
【故地名】猪名の浦
【故地名読み】いなのうら
【現在地名】兵庫県
【故地説明】猪名川河口付近の海浜。
【地名】猪名野:有間山:(猪名の浦廻)
【現在地名】猪名川流域の平野部。猪名川は、兵庫県川辺郡の山中に発し、川西市・池田市・の間を流れ、伊丹市を経、尼崎市で神崎川に入る:兵庫県六甲山