歌詳細

わたつみの豊旗雲に入日さし今夜の月夜さやけかりこそ

項目 内容
番号 1-15
漢字本文 渡津海乃豊旗雲尒伊理比沙之今夜乃月夜清明己曽
漢字本文(左注) 右一首歌、今案不似反歌也。但、舊本以此歌載於反歌。故今猶載此次。
亦紀曰、天豊財重日足姫天皇先四年乙巳立天皇為皇太子。
読み下し文 わたつみの豊旗雲に入日さし今夜の月夜さやけかりこそ
読み下し文(左注) 右の一首の歌は、今案ふるに反歌に似ず。ただ、旧本にこの歌を以ちて反歌に載す。故に今なほこの次に載す。
また紀に曰はく「天豊財重日足姫天皇の先の四年乙巳に、天皇を立てて皇太子となす」といへり。
訓み わたつみのとよはたぐもにいりひさしこよひのつくよさやけかりこそ
現代語訳 海上に豊かにたなびく雲に落日が輝き、今夜の月は清らかであってほしい。
現代語訳(左注) 右の一首の歌は今考えると反歌らしくない。但し、古い本にこの歌を反歌として載せている。そこでいまもこの順序で載せる。
また日本書紀では斉明四年に中大兄を皇太子に立てたといっている。
歌人 天智天皇 / てんちてんわう
歌人別名 中大兄, 天命開別天皇, 近江大津宮御宇天皇, 近江天皇, 天皇, 中大兄近江宮御宇天皇, 皇太子, 近江大津宮御宇天皇, 近江天皇, 天命開別天皇 / なかのおほえ, あふみのおほつのみやにあめのしたしらしめししすめらみこと, あふみのすめらみこと, あめみことひらかすわけのすめらみこと
歌体 短歌
時代区分 第1期
部立 雑歌
季節 なし
補足 天智天皇/てんちてんわう/天智天皇【中大兄】
詠み込まれた地名 近江 / 滋賀