歌詳細

鯨魚とり近江の海を沖さけて漕ぎ来る船辺つきて漕ぎ来る船沖つ櫂いたく撥ねそ辺つ櫂いたくな撥ねそ若草の夫の思ふ鳥立つ

項目 内容
番号 2-153
漢字本文(題詞) 大后御歌一首
漢字本文 鯨魚取淡海乃海乎奥放而榜来船邊附而榜来船奥津加伊痛勿波祢曽邊津加伊痛莫波祢曽若草乃嬬之念鳥立
読み下し文(題詞) 大后の御歌一首
読み下し文 鯨魚とり近江の海を沖さけて漕ぎ来る船辺つきて漕ぎ来る船沖つ櫂いたく撥ねそ辺つ櫂いたくな撥ねそ若草の夫の思ふ鳥立つ
訓み いさなとりあふみのうみをおきさけてこぎくるふねへつきてこぎくるふねおきつかいいたくなはねそへつかいいたくなはねそわかくさのつまのおもふとりたつ
現代語訳 鯨(くじら)をとる海ともいうべき近江の海、その沖遠く漕ぎ来る船よ、岸近く漕ぎ来る船よ。沖船の櫂(かい)、ひどく波を立てるな。岸船の櫂、ひどく波を立てるな。若草のようだった夫がいとしんだ、あの鳥が飛び去ってしまうから。
歌人 倭大后 / やまとのおほきさき
歌人別名 大后
歌体 長歌
時代区分 第1期
部立 挽歌
季節 なし
補足 倭大后/やまとのおほきさき/倭皇后【太后】
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】近江の海
【故地名読み】おおみのうみ
【現在地名】滋賀県
【故地説明】琵琶湖。
【地名】近江の海
【現在地名】滋賀の海