歌詳細

風莫の浜の白波いたづらにここに寄せ来る見る人なしに〔一に云ふ、ここに寄せ来も〕

項目 内容
番号 9-1673
漢字本文 風莫乃浜之白浪徒於斯依久流見人無〔一云、於斯依来藻〕
漢字本文(左注) 右一首、山上臣憶良類聚歌林曰、長忌寸意吉麻呂應詔作此歌。
読み下し文 風莫の浜の白波いたづらにここに寄せ来る見る人なしに〔一に云ふ、ここに寄せ来も〕
読み下し文(左注) 右の一首は、山上臣憶良の類聚歌林に曰はく「長忌寸意吉麻呂、詔に応へてこの歌を作る」といへり。
訓み かぜなしのはまのしらなみいたづらにここによせくるみるひとなしに〔いつにいふ、ここによせくも〕
現代語訳 風莫の浜の白波は、むなしくここに寄せて来る。見る人とてなく〔ここに寄せ来るよ〕。
現代語訳(左注) 右の一首は、山上臣憶良の類聚歌林のいうところによると「長忌寸意吉麿が天皇の命令にこたえてこの歌を作った」といっている。
歌人 長忌寸意吉麻呂 / ながのいみきおきまろ
歌人別名 意吉麻呂, 長忌寸奥麻呂, 意吉麻呂, 興麻呂 / おきまろ
歌体 短歌
時代区分 第2期
部立 雑歌
季節
補足 柿本人麻呂/かきのもとのひとまろ/長意吉麻呂【長忌寸吉麻呂】
詠み込まれた地名 紀伊 / 和歌山
関連地名 【故地名】風莫の浜
【故地名読み】かぜなしのはま
【現在地名】和歌山県西牟婁郡白浜町
【故地説明】所在未詳。和歌山県西牟婁郡白浜町の綱不知か。