歌詳細
項目 | 内容 |
---|---|
番号 | 巻1-17 |
漢字本文(題詞) | 額田王下近江國時作歌、井戸王即和歌 |
漢字本文 | 味酒三輪乃山青丹吉奈良能山乃山際伊隠萬代道隈伊積流萬代尒委曲毛見管行武雄數〻毛見放武八萬雄情無雲乃隠障倍之也 |
読み下し文(題詞) | 額田王の近江国に下りし時に作れる歌、井戸王の即ち和へたる歌 |
読み下し文 | 味酒三輪の山あをによし奈良の山の山の際にい隠るまで道の隈い積るまでにつばらにも見つつ行かむをしばしばも見放けむ山を心なく雲の隠さふべしや |
訓み | うまさけみわのやまあをによしならのやまのやまのまにいかくるまでみちのくまいつもるまでにつばらにもみつつゆかむをしばしばもみさけむやまをこころなくくものかくさふべしや |
現代語訳 | 味酒の三輪の山が、青土も美しい奈良の山の山の際に隠れるまで、道の曲がり角が幾重にも折り重なるまで、しみじみと見つづけて行きたいと思うのに、幾度も望みつつ行きたい山なのに、無情にも雲が隠すべきだろうか。 |
歌人 | 額田王 / ぬかたのおほきみ |
歌体 | 長歌 |
時代区分 | 第1期 |
部立 | 雑歌 |
季節 | 春 |
補足 | 額田王/ぬかたのおほきみ/額田王 |
詠み込まれた地名 | 近江 / 滋賀 |
関連地名 | 【故地名】近江の国 【故地名読み】おおみのくに 【現在地名】滋賀県 【故地説明】国名。滋賀県の地。 【故地名】奈良の山 【故地名読み】ならのやま 【現在地名】奈良県奈良市 【故地説明】平城京の北郊に連なる丘陵性の山(100メートル内外)で、奈良市北郊の奈良坂以西山陵町にいたる低山の総称。奈良山越えは佐紀より歌姫越えの道。 【故地名】三輪の山 【故地名読み】みわのやま 【現在地名】奈良県桜井市 【故地説明】大神神社の神体とされる円錐形の端麗な山(467メートル)、初瀬谷の北側の入口をなし、山中に磐境のあと多く、往古からの信仰の山。南麓には往古海石榴市があり、西麓を山辺の道が北に走っていた。 【地名】三輪の山:奈良の山 【現在地名】奈良県桜井市三輪にある山:奈良市一条大路の北方背後に連なる丘陵性の山地 |