歌詳細

島山をい行き巡れる川沿ひの丘辺の道ゆ昨日こそ我が越え来しか一夜のみ寝たりしからに尾の上の桜の花は滝の瀬ゆ激ちて流る君が見むその日までには山おろしの風な吹きそとうち越えて名に負へるかも風祭りせな

項目 内容
番号 9-1751
漢字本文(題詞) 難波経宿明日還来之時歌一首〔并短歌〕
漢字本文 嶋山乎射往廻流河副乃丘邊道従昨日己曽吾超来壮鹿一夜耳宿有之柄二峯上之桜花者瀧之瀬従落墮而流君之将見其日左右庭山下之風莫吹登打越而名二負有社尒風祭為奈
読み下し文(題詞) 難波に経宿りて明日還り来し時の歌一首〔并せて短歌〕
読み下し文 島山をい行き巡れる川沿ひの丘辺の道ゆ昨日こそ我が越え来しか一夜のみ寝たりしからに尾の上の桜の花は滝の瀬ゆ激ちて流る君が見むその日までには山おろしの風な吹きそとうち越えて名に負へるかも風祭りせな
訓み しまやまをいゆきめぐれるかはぞひのをかへのみちゆきのふこそわがこえこしかひとよのみねたりしからにをのうへのさくらのはなはたぎのせゆたぎちてながるきみがみむそのひまでにはやまおろしのかぜなふきそとうちこえてなにおへるかもかざまつりせな
現代語訳 島山をめぐって流れる川にそった丘べの道を通って、昨日こそわたしは越えて来た。たった一晩寝ただけなのに、嶺の上の桜の花は、激流の瀬をもまれながら流れていく。君が見るだろうその日までは、山おろしの風よ吹くなと、山道を越して、風の神を名にもつ龍田の社に到り、風祭りをしたいことだ。
歌人 高橋連虫麻呂歌集 / たかはしのむらじむしまろのかしふ
歌体 長歌
時代区分 第3期
部立 雑歌
季節 なし
補足 高橋虫麻呂/たかはしのむしまろ/高橋虫麻呂【高橋連虫麻呂歌集】
詠み込まれた地名 河内 / 大阪
関連地名 【故地名】難波
【故地名読み】なにわ
【現在地名】大阪府
【故地説明】大阪市およびその周辺の地域。上町台地に沿った海辺を中心に難波津が営まれ、当時海内無比の要津。仁徳・孝徳・聖武の皇居も営まれた。