歌詳細
項目 | 内容 |
---|---|
番号 | 巻9-1785 |
漢字本文(題詞) | 神龜五年戊辰秋八月歌一首〔并短歌〕 |
漢字本文 | 人跡成事者難乎和久良婆尒成吾身者死毛生毛公之随意常念乍有之間尒虚蝉乃代人有者大王之御命恐美天離夷治尒登朝鳥之朝立為管群鳥之群立行者留居而吾者将恋奈不見久有者 |
読み下し文(題詞) | 神亀五年戊辰の秋八月の歌一首〔并せて短歌〕 |
読み下し文 | 人となることは難きをわくらばになれる我が身は死にも生きも君がまにまと思ひつつありし間にうつせみの世の人なれば大君の命恐み天離る鄙治めにと朝鳥の朝立ちしつつ群鳥の群立ち行けば留まり居てわれは恋ひむな見ず久ならば |
訓み | ひととなることはかたきをわくらばになれるわがみはしにもいきもきみがまにまとおもひつつありしあひだにうつせみのよのひとなればおほきみのみことかしこみあまざかるひなをさめにとあさどりのあさだちしつつむらどりのむらだちいけばとまりゐてわれはこひむなみずひさならば |
現代語訳 | 人間としてうまれることはむつかしいものを、たまたま人間としてうまれた私の身は、死ぬも生きるもあなたの御心のままと思って来たところ、あなたは現実の世の中の人間だから、大君の御命令をかしこんで、天遠い地方を治めるとて、朝鳥のような朝立ちをつづけて、群鳥のごとく群立っていこうとしている。そうなれば、後に残された私は恋しいでしょうよ。お逢いしない日が長くなれば。 |
歌人 | 笠朝臣金村之歌中 / かさのあそみかなむらのかちう |
歌体 | 長歌 |
時代区分 | 第3期 |
部立 | 相聞歌 |
季節 | 秋 |
補足 | 笠金村/かさのかなむら/笠金村【笠朝臣金村之歌中】 |
詠み込まれた地名 | 不明 / 不明 |