歌詳細

ますらをの出で立ち向かふ故郷の神奈備山に明け来れば柘のさ枝に夕されば小松が末に里人の聞き恋ふるまで山彦の相とよむまでほととぎす妻恋すらしさ夜中に鳴く

項目 内容
番号 10-1937
漢字本文(部立) 夏雜歌
漢字本文(題詞) 詠鳥
漢字本文 大夫之出立向故郷之神名備山尒明来者柘之左枝尒暮去者小松之若末尒里人之聞戀麻田山彦乃答響萬田霍公鳥都麻戀為良思左夜中尒鳴
読み下し文(部立) 夏雜歌
読み下し文(題詞) 鳥を詠める
読み下し文 ますらをの出で立ち向かふ故郷の神奈備山に明け来れば柘のさ枝に夕されば小松が末に里人の聞き恋ふるまで山彦の相とよむまでほととぎす妻恋すらしさ夜中に鳴く
訓み ますらをのいでたちむかふふるさとのかむなびやまにあけくればつみのさえだにゆふさればこまつがうれにさとひとのききこふるまでやまびこのあひとよむまでほととぎすつまこひすらしさよなかになく
現代語訳(部立) 夏雑歌
現代語訳(標目) 夏雑歌
現代語訳(題詞) 夏雑歌
現代語訳(序文など) 夏雑歌
現代語訳 大夫がいで立っては向かう、故郷の神名備山に、朝が来ると柘の枝に、夕方になると小松のこずえに、里の人が聞いて恋しくなるほど、山彦が響きあうほど、霍公鳥は妻を恋うらしい。夜中にも鳴くことよ。
歌人 作者未詳 /
歌体 長歌
時代区分 不明
部立 夏雑歌
季節
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】神名備山
【故地名読み】かむなびやま
【現在地名】奈良県
【故地説明】飛鳥(神岳)、三輪(三輪山)、龍田(a生駒郡斑鳩町神南の三室山、b同郡三郷町大字立野字西浦の神南備神社のある山)の神名備がある。神座となる山や森をいう普通名詞でどこにでもありうるが、集中の神名備の大部分は飛鳥の神名備をいう。