歌詳細
項目 | 内容 |
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番号 | 巻1-24 |
漢字本文(題詞) | 麻續王聞之感傷和歌 |
漢字本文 | 空蝉之命乎惜美浪尒所濕伊良虞能嶋之玉藻苅食 |
漢字本文(左注) | 右、案日本紀曰、天皇四年乙亥夏四月戊戌朔乙卯、三位麻續王有罪、流于因幡。 一子流伊豆嶋、一子流血鹿嶋也。 是云配于伊勢國伊良虞嶋者、若疑後人縁歌辞而誤記乎。 |
読み下し文(題詞) | 麻続王のこれを聞きて感傷して和へたる歌 |
読み下し文 | うつせみの命を惜しみ波に濡れ伊良虞の島の玉藻刈り食む |
読み下し文(左注) | 右は、日本紀を案ふるに曰はく「天皇四年乙亥の夏四月戊戌の朔の乙卯、三位麻続王罪有り、因幡に流す。 一子を伊豆の島に流し、一子を血鹿の島に流す」といへり。 ここに伊勢国伊良虞の島に配すといふは、けだし後の人の歌の辞に縁りて誤り記せるか。 |
訓み | うつせみのいのちををしみなみにぬれいらごのしまのたまもかりはむ |
現代語訳 | 現実に生きているこの命をいとおしんで、波に濡れては伊良湖の島の玉藻を刈って食べているのだ。 |
歌人 | 麻続王 / をみのおほきみ |
歌人別名 | 白水郎 |
歌体 | 短歌 |
時代区分 | 第2期 |
部立 | 雑歌 |
季節 | なし |
補足 | 麻続王/をみのおほきみ/麻続王 |
詠み込まれた地名 | 伊勢 / 三重 |
関連地名 | 【故地名】伊勢の国 【故地名読み】いせのくに 【現在地名】三重県 【故地説明】国名。三重県の中央部から東北部にかけての地。 【故地名】伊豆の島 【故地名読み】いずのしま 【現在地名】静岡県 【故地説明】伊豆半島をさすか、この地のどこかの島をさすか不明。 【故地名】因幡 【故地名読み】いなば 【現在地名】鳥取県 【故地説明】国名。鳥取県の東部の地。 【故地名】伊良虞の島 【故地名読み】いらごのしま 【故地説明】所在未詳。(1)愛知県田原市、渥美半島の先端の伊良湖岬。(2)伊良湖岬の西方の神島(三重県鳥羽市神島町)。 【故地名】値嘉の島 【故地名読み】ちかのしま 【現在地名】長崎県 【故地説明】長崎県の五島列島(南・北松浦郡および福江市)平戸島(平戸市)および周辺の島々の総称。北松浦郡の小値賀島の名が残る。 【地名】伊良虞の島 【現在地名】愛知県田原市の伊良湖岬 |