歌詳細

み吉野の耳我の嶺に時なくそ雪は降りける間なくそ雨は降りけるその雪の時なきがごとその雨の間なきがごとく隈もおちず思ひつつぞ来しその山道を

項目 内容
番号 1-25
漢字本文(題詞) 天皇御製歌
漢字本文 三吉野之耳我嶺尒時無曽雪者落家留間無曽雨者零計類其雪乃時無如其雨乃間無如隈毛不落思乍叙来其山道乎
読み下し文(題詞) 天皇の御製歌
読み下し文 み吉野の耳我の嶺に時なくそ雪は降りける間なくそ雨は降りけるその雪の時なきがごとその雨の間なきがごとく隈もおちず思ひつつぞ来しその山道を
訓み みよしののみみがのみねにときなくそゆきはふりけるまなくそあめはふりけるそのゆきのときなきがごとそのあめのまなきがごとくくまもおちずおもひつつぞこしそのやまみちを
現代語訳 吉野連山の耳我の山には、時を定めず雪が降っていた。絶え間なく雨が降っていた。その雪の時の定めがないように、その雨の絶え間ないように、道を曲るごとに物思いを重ねながら辿って来たことだ。その山道を。
歌人 天武天皇 / てんむてんわう
歌人別名 明日香清御原宮御宇天皇, 明日香清御原宮天皇, 明日香宮御宇天皇, 天渟中原瀛真人天皇, 大皇弟, 浄御原宮御宇天皇, 天皇, 皇太子, 明日香漬御原宮御宇天皇, 明日香清御原宮天皇, 天渟中原瀛真人天皇 / あすかのきよみはらのみやにあめのしたしらしめししすめらみこと, あすかのきよみはらのみやのすめらみこと, あまのぬなはらおきのまひとのすめらみこと
歌体 長歌
時代区分 第2期
部立 雑歌
季節 なし
補足 天武天皇/てんむてんわう/天武天皇【天皇】
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】耳我の嶺
【故地名読み】みみがのみね
【現在地名】奈良県吉野郡吉野町
【故地説明】奈良県吉野郡吉野町吉野山東南の金峰山(→御金の岳)か。他に吉野町窪垣内の山、吉野町の国栖から龍門山にかけての山路、飛鳥から吉野へ出る細峠・龍在峠間の尾根など諸説がある。
【故地名】み吉野
【故地名読み】みよしの
【現在地名】奈良県吉野郡吉野町
【故地説明】→吉野
【地名】吉野:耳我の嶺
【現在地名】奈良県吉野郡:所在未詳