歌詳細

葦原の瑞穂の国は神ながら言挙せぬ国然れども言挙ぞ我がする言幸くま幸くませとつつみなく幸くいまさば荒磯波ありても見むと百重波千重波しきに言挙す我は言挙す我は

項目 内容
番号 13-3253
漢字本文(題詞) 柿本朝臣人麻呂歌集歌曰
漢字本文 葦原水穂国者神在随事挙不為国雖然辞挙叙吾為言幸真福座跡恙無福座者荒礒浪有毛見登百重波千重浪敷尒言上為吾言上為吾
読み下し文(題詞) 柿本朝臣人麻呂の歌集の歌に曰はく
読み下し文 葦原の瑞穂の国は神ながら言挙せぬ国然れども言挙ぞ我がする言幸くま幸くませとつつみなく幸くいまさば荒磯波ありても見むと百重波千重波しきに言挙す我は言挙す我は
訓み あしはらのみづほのくにはかむながらことあげせぬくにしかれどもことあげぞわがすることさきくまさきくませとつつみなくさきくいまさばありそなみありてもみむとももへなみちへなみしきにことあげすわことあげすわれは
現代語訳 葦原の瑞穂の国は神の意のままに言挙げをしない国だ。だが、言挙げを私はする。ことばが祝福をもたらし無事においでなさいと、さわりもなく無事でいらっしゃれば、荒磯の波のように後にも逢えようと、百重波や千重波のように、しきりに言挙げをするよ、私は。言挙げをするよ、私は。
歌人 柿本朝臣人麻呂之歌集 / かきのもとのあそみひとまろのかしふ
歌体 長歌
時代区分 不明
部立 相聞歌
季節 なし
補足 柿本人麻呂/かきのもとのひとまろ/柿本人麻呂【柿本朝臣人麻呂歌集】
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】葦原の瑞穂の国
【故地名読み】あしはらのみずほのくに
【故地説明】日本国のこと。葦のよく生えた、稲穂などの瑞々しくよく実る国の意。さらにほめて「豊葦原の1500の瑞穂の国「豊葦原の瑞穂の国」とも、また単に「瑞穂の国」ともいう。
【地名】葦原の瑞穂の国
【現在地名】古代日本の異名