歌詳細

三諸の神奈備山ゆとの曇り雨は降り来ぬ天霧らひ風さへ吹きぬ大口の真神の原ゆ思ひつつ帰りにし人家に至りきや

項目 内容
番号 13-3268
漢字本文 三諸之神奈備山従登能陰雨者落来奴雨霧相風左倍吹奴大口乃真神之原従思管還尒之人家尒到伎也
読み下し文 三諸の神奈備山ゆとの曇り雨は降り来ぬ天霧らひ風さへ吹きぬ大口の真神の原ゆ思ひつつ帰りにし人家に至りきや
訓み みもろのかむなびやまゆとのぐもりあめはふりきぬあまぎらひかぜさへふきぬおほくちのまがみのはらゆおもひつつかへりにしひといへにいたりきや
現代語訳 三諸の神奈備山の方から、空が一面に曇って、雨が降って来た。雨まじりに風まで吹き出した。大口の真神の原を通って物を思いつつ帰った人は、もう家に到着したろうか。
歌人 作者未詳 /
歌体 長歌
時代区分 不明
部立 相聞歌
季節 なし
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】神名備山
【故地名読み】かむなびやま
【現在地名】奈良県
【故地説明】飛鳥(神岳)、三輪(三輪山)、龍田(a生駒郡斑鳩町神南の三室山、b同郡三郷町大字立野字西浦の神南備神社のある山)の神名備がある。神座となる山や森をいう普通名詞でどこにでもありうるが、集中の神名備の大部分は飛鳥の神名備をいう。
【故地名】真神が(の)原
【故地名読み】まがみがはら
【現在地名】奈良県高市郡明日香村
【故地説明】奈良県高市郡明日香村飛鳥の飛鳥寺(安居院・飛鳥大仏)を中心とした一帯の地。甘橿丘陵の東方、飛鳥川に沿う南北にわたる平野。地域をさらに南北にのばして橿原市見瀬町に至る地域、桧隈大内陵(天武・持統合葬陵、明日香村野口)をも含める説もある。まがみのはらとも。
【故地名】三諸の神名備山
【故地名読み】みもろのかむなびやま
【現在地名】奈良県
【故地説明】三室の山のこと。一説に山名として京都府宇治市莵道滋賀谷の三室戸寺のある山。
【地名】三諸:真神の原
【現在地名】【三室】神の降りる山の意の普通名詞で、三諸・神奈備に同じ。:奈良県高市郡明日香村飛鳥寺(飛鳥大仏)の南に広がる平地。