歌詳細

菅の根のねもころごろに我が思へる妹によりては言の障もなくありこそと斎瓮を斎ひ堀りすゑ竹玉を間なく貫き垂れ天地の神をそ吾が祈むいたもすべなみ

項目 内容
番号 13-3284
漢字本文 菅根之根毛一伏三向凝呂尒吾念有妹尒縁而者言之禁毛無在乞常斎戸乎石相穿居竹珠乎無間貫垂天地之神祗乎曽吾祈甚毛為便無見
漢字本文(左注) 今案、不可言之因妹者。應謂之縁君也。
何則、反歌云公之随意焉。
読み下し文 菅の根のねもころごろに我が思へる妹によりては言の障もなくありこそと斎瓮を斎ひ堀りすゑ竹玉を間なく貫き垂れ天地の神をそ吾が祈むいたもすべなみ
読み下し文(左注) 今案ふるに「妹に因りては」といふべからず。まさに「君に因りては」といふべし。
何にとならばすなはち、反歌に「君がまにまに」といへり。
訓み すがのねのねもころごろにわがもへるいもによりてはことのさへもなくありこそといはひべをいはひほりすゑたかだまをまなくぬきたれあめつちのかみをそあがのむいたもすべなみ
現代語訳 菅の根のようにねんごろに慕う妻によるうるさい人言も、たたないでほしいと、斎瓮をつつしんで掘り据え、竹珠をたくさん貫き垂らして、天地の神々を私は祈ることだ。恋しさにせん方なく。
現代語訳(左注) 今考えると「妻によって」というべきではない。なぜなら、則ち、反歌に「君のお気持のままに」といっているからである。
歌人 作者未詳 /
歌体 長歌
時代区分 不明
部立 相聞歌
季節 なし
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明