歌詳細

み佩かしを剣の池の蓮葉に溜まれる水の行くへなみ我がする時に逢ふべしと逢ひたる君をな寝ねそと母聞せども我が心清隅の池の池の底我は忍びず直に逢ふまでに

項目 内容
番号 13-3289
漢字本文 御佩乎剣池之蓮葉尒渟有水之往方無我為時尒応相登相有君乎莫寐等母寸巨勢友吾情清隅之池之池底吾者不忍正相左右二
読み下し文 み佩かしを剣の池の蓮葉に溜まれる水の行くへなみ我がする時に逢ふべしと逢ひたる君をな寝ねそと母聞せども我が心清隅の池の池の底我は忍びず直に逢ふまでに
訓み みはかしをつるぎのいけのはちすばにたまれるみづのゆくへなみわがするときにあふべしとあひたるきみをないねそとははきこせどもわがこころきよすみのいけのいけのそこわれはしのびずただにあふまでに
現代語訳 御佩よ、剣の池の蓮の葉に溜っている水のように、行方も知らずあなたを思っている時に、逢おうといって逢ったあなたなのに、寝てはいけないとお母さんはおっしゃるけれども、私の心は清くすんで、清隅の池の底のようには、じっと堪えられそうもない。直接お逢いするまでは。
歌人 作者未詳 /
歌体 長歌
時代区分 不明
部立 相聞歌
季節 なし
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】剣の池
【故地名読み】つるぎのいけ
【現在地名】奈良県橿原市
【故地説明】奈良県橿原市石川町の孝元天皇剣池島上陵の周囲の池。応神紀に「作2剣池1」とあり、舒明紀・皇極紀にこの池の蓮が一茎二花をつけた記事がある。
【地名】剣の池:清隅の池
【現在地名】奈良県橿原市石川町にある池。:所在未詳。