歌詳細

武庫の浦の入江の渚鳥羽ぐくもる君を離れて恋に死ぬべし

項目 内容
番号 15-3578
漢字本文(題詞) 遣新羅使人等、悲別贈答、及海路慟情陳思、并當所誦之古歌
漢字本文 武庫能浦乃伊里江能渚鳥羽具久毛流伎美乎波奈礼弖古非尒之奴倍之
読み下し文(題詞) 新羅に遣はさえし使人らの、別を悲しびて贈答し、また海路にして情を慟ましめて思を陳べたる、并せて所に当りて誦へる古歌
読み下し文 武庫の浦の入江の渚鳥羽ぐくもる君を離れて恋に死ぬべし
訓み むこのうらのいりえのすどりはぐくもるきみをはなれてこいにしぬべし
現代語訳 武庫の浦の入江の渚に棲(す)む鳥、そのひな鳥が羽に包まれるように大切にしていただいたあなたを離れて、私は恋しくて死んでしまうでしょう。
歌人 作者未詳 /
歌体 短歌
時代区分 第4期
部立 なし
季節 なし
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】新羅
【故地名読み】しらき
【故地説明】朝鮮半島東南部にあった三韓のうちの一国。天平8(736)年の遺新羅使の歌が巻15にあり、『懐風藻』には新羅使とわが官人との文学交流の詩も残る。
【故地名】武庫の浦
【故地名読み】むこのうら
【現在地名】兵庫県
【故地説明】武庫川の旧河口付近から西方一帯の海。
【地名】武庫の浦
【現在地名】武庫は摂津国の旧郡名。現在の兵庫県尼崎市から西宮市にかけての海岸地帯をさす。