歌詳細

武庫の海の庭良くあらしいざりする海人の釣船波の上ゆ見ゆ

項目 内容
番号 巻15-3609
漢字本文 武庫能宇美能尒波余久安良之伊射里須流安麻能都里船奈美能宇倍由見由
漢字本文(左注) 柿本朝臣人麻呂歌曰、「氣比乃宇美能」
又曰、「可里許毛能/美太礼弖出見由/安麻能都里船」
読み下し文 武庫の海の庭良くあらしいざりする海人の釣船波の上ゆ見ゆ
読み下し文(左注) 柿本朝臣人麻呂が歌に曰はく、「飼飯の海の」
又曰はく、「刈り薦の/乱れて出づ見ゆ/海人の釣舟」
訓み むこのうみのにはよくあらしいざりするあまのつりぶねなみのうへゆみゆ
現代語訳 武庫の海上は波が穏やかであるらしい。漁をする海人の釣船が波を通して見える。
現代語訳(左注) 柿本朝臣人麿ノ歌ニ曰ワク、飼飯の海の。
又曰ワク、刈りとった薦のように乱れて漕ぎ出すのが見える、海人の釣船よ。
歌人 作者未詳 /
歌体 短歌
時代区分 第４期
部立 なし
季節 なし
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】飼飯の海
【故地名読み】けいのうみ
【現在地名】兵庫県南あわじ市
【故地説明】兵庫県南あわじ市(淡路島)松帆慶野(慶野松原)の地｡
【故地名】武庫の海
【故地名読み】むこのうみ
【現在地名】兵庫県
【故地説明】武庫の浦に同じ｡
【地名】武庫の海
【現在地名】武庫は摂津国の旧郡名。現在の兵庫県尼崎市から西宮市にかけての海岸地帯をさす。