歌詳細

大君の命恐み大船の行きのまにまに宿りするかも

項目 内容
番号 15-3644
漢字本文(題詞) 佐婆海中、忽遭逆風漲浪漂流。經宿而後、幸得順風、到著豊前國下毛郡分間浦。
於是追怛艱難、悽惆作歌八首
漢字本文 於保伎美能美許等可之故美於保夫祢能由伎能麻尒末尒夜杼里須流可母
漢字本文(左注) 右一首、雪宅麻呂
読み下し文(題詞) 佐婆の海中にして、忽ちに逆風に遭ひ漲浪に漂流せり。経宿せし後に、幸に順風を得て、豊前国の下毛郡の分間の浦に到著す。
ここに追ひて艱難を怛み、悽惆みて作れる歌八首
読み下し文 大君の命恐み大船の行きのまにまに宿りするかも
読み下し文(左注) 右の一首は、雪宅麻呂
訓み おほきみのみことかしこみおほぶねのゆきのまにまにやどりするかも
現代語訳 大君の命令を貴んで、大船の進み行くままに、旅の宿りを重ねることよ。
歌人 雪連宅満 / ゆきのむらじやかまろ
歌人別名 雪宅麻呂
歌体 短歌
時代区分 第4期
部立 なし
季節 なし
補足 雪宅満/ゆきのやかまろ/雪宅麻呂
詠み込まれた地名 豊前 / 大分
関連地名 【故地名】佐婆の海中
【故地名読み】さばのわたなか
【現在地名】山口県
【故地説明】佐婆の南方海上の周防灘のことか。
【故地名】下毛郡
【故地名読み】しもつみけのこおり
【現在地名】大分県
【故地説明】豊前国。大分県の下毛郡と中津市一帯の地。
【故地名】豊前の国
【故地名読み】とよのみちのくちのくに
【故地説明】国名。福岡県東部と大分県北西部の地。
【故地名】分間の浦
【故地名読み】わくまのうら
【現在地名】大分県中津市
【故地説明】大分県中津市大字田尻字和間の海浜。和間の浦、和間の浜、間々の浜ともいう。
【地名】不明
【現在地名】不明