歌詳細

あられふる吉志美が岳を険しみと草取りはなち妹が手を取る

項目 内容
番号 3-385
漢字本文(題詞) 仙柘枝歌三首
漢字本文 霰零吉志美我高嶺乎險跡草取叵奈知妹手乎取
漢字本文(左注) 右一首、或云吉野人味稲与柘枝仙媛歌也。但、見柘枝傳、無有此歌。
読み下し文(題詞) 仙柘枝の歌三首
読み下し文 あられふる吉志美が岳を険しみと草取りはなち妹が手を取る
読み下し文(左注) 右の一首は、或は云はく「吉野の人味稲の柘枝仙媛に与へし歌なり」といへり。ただ、柘枝伝を見るに、この歌あることなし。
訓み あられふるきしみがたけをさがしみとくさとりはなちいもがてをとる
現代語訳 あられの降る吉志美の山が険しいので、草を取りそこねて妹の手を取ることだ。
現代語訳(左注) 右の一首は、「吉野の味稲という男が、柘枝仙媛に与えた歌だ」ともいう。ただし、柘枝伝にこの歌は見当らない。
歌人 味稲 / うましね
歌体 短歌
時代区分 不明
部立 雑歌
季節 なし
補足 味稲/うましね/味稲
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】吉志美が岳
【故地名読み】きしみがたけ
【現在地名】佐賀県杵島郡白石町
【故地説明】佐賀県杵島郡白石町大字堤字船野の杵島岳(通称杵島山歌垣)か。奈良県吉野に求めるとすれば所在未詳。
【故地名】吉野
【故地名読み】よしの
【現在地名】奈良県吉野郡吉野町
【故地説明】奈良県吉野郡吉野町を中心とした一帯の地。集中では主として吉野離宮のあった吉野川を中心とした流域一帯の山河をさす。歌中では「み吉野」ともいう。→み吉野
【地名】吉志美が岳
【現在地名】所在未詳