歌詳細
項目 | 内容 |
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番号 | 巻16-3854 |
漢字本文 | 痩〻母生有者将在乎波多也波多武奈伎乎漁跡河尒流勿 |
漢字本文(左注) | 右、有吉田連老。字曰石麻呂。所謂仁敬之子也。其老、為人身體甚痩。 雖多喫飲、形以飢饉。因此大伴宿祢家持聊作斯歌、以為戯咲也。 |
読み下し文 | 痩す痩すも生けらばあらむをはたやはた鰻を捕ると川に流るな |
読み下し文(左注) | 右は、吉田連老といへるあり。字を石麻呂といふ。所謂仁敬の子なり。その老、人となり身体甚く痩せたり。 多く喫飲すれども、形飢饉に似たり。これに因りて、大伴宿祢家持の、聊かにこの歌を作りて、戯れ笑ふことを為せり。 |
訓み | やすやすもいけらばあらむをはたやはたむなぎをとるとかはにながるな |
現代語訳 | 痩せてはいても生きていればよいものを、かえって鰻をとろうとして川に流されるな。 |
現代語訳(左注) | 右は、吉田連老という者がいた。通称を石麿といった。世にいう仁敬の士であった。その老は生まれつき体がひどく痩せていた。 たくさん食べたり飲んだりするのだが、形は飢えた人のようであった。そこで大伴宿禰家持がちょっとこの歌を作って、戯れに笑ってみた。 |
歌人 | 大伴宿禰家持 / おほとものすくねやかもち |
歌人別名 | 少納言, 家持, 越中国守, 大伴家持, 守, 少納言, 大帳使, 家持, 主人 / せうなごん, やかもち |
歌体 | 短歌 |
時代区分 | 第4期 |
部立 | 有由縁 |
季節 | なし |
補足 | 大伴家持/おほとものやかもち/大伴家持 |
詠み込まれた地名 | 不明 / 不明 |