歌詳細

島伝ひ敏馬の崎を漕ぎ廻れば大和恋しく鶴さはに鳴く

項目 内容
番号 3-389
漢字本文(題詞) 反歌
漢字本文 嶋傳敏馬乃埼乎許藝廻者日本戀久鶴左波尒鳴
漢字本文(左注) 右歌、若宮年魚麻呂誦之。但、未審作者。
読み下し文(題詞) 反歌
読み下し文 島伝ひ敏馬の崎を漕ぎ廻れば大和恋しく鶴さはに鳴く
読み下し文(左注) 右の歌は、若宮年魚麻呂誦めり。ただ、いまだ作者を審らかにせず。
訓み しまづたひみぬめのさきをこぎみればやまとこほしくたづさはになく
現代語訳 島伝いに敏馬の崎を巡って漕いで来ると、大和への恋しさをかき立てるように、鶴がしきりに鳴くことだ。
歌人 若宮年魚麻呂 / わかみやのあゆちまろ
歌体 短歌
時代区分 不明
部立 雑歌
季節 なし
補足 若宮年魚麻呂/わかみやのあゆまろ/作者未詳
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】敏馬の崎
【故地名読み】みぬめのさき
【現在地名】兵庫県神戸市
【故地説明】岩屋の高台がつくる岬か。一説に神戸市の和田岬。
【故地名】大和
【故地名読み】やまと
【故地説明】(倭・日本)大和朝廷の勢力のおよんだ範囲をあらわす語で、奈良県天理市大和(大和神社がある)あたりの地方名から起こり、大和中央平原部、奈良県全体、近畿一帯から日本全国の総名へと発展したという。集中の歌は大和中央平原部・大和国(奈良県全体)・日本国の総名など種々に用いている。
【地名】敏馬の崎:大和
【現在地名】神戸市灘区岩屋町付近、神戸港の東方の崎:国名としての奈良県全体