歌詳細

藤波の影なす海の底清み沈く石をも玉とそ我が見る

項目 内容
番号 19-4199
漢字本文(題詞) 十二日、遊覧布勢水海、船泊於多灣望見藤花、各述懐作歌四首
漢字本文 藤奈美乃影成海之底清美之都久石乎毛珠等曽吾見流
漢字本文(左注) 守大伴宿禰家持
読み下し文(題詞) 十二日に、布勢の水海に遊覧し、多の浦に船泊てして藤の花を望み見、各々懐を述べて作れる歌四首
読み下し文 藤波の影なす海の底清み沈く石をも玉とそ我が見る
読み下し文(左注) 守大伴宿祢家持
訓み ふじなみのかげなすうみのそこきよみしづくいしをもたまとそわがみる
現代語訳 藤波が影を映す海の底が清らかなので、沈んでいる石をも私は珠と見ることだ。
歌人 大伴宿禰家持 / おほとものすくねやかもち
歌人別名 少納言, 家持, 越中国守, 大伴家持, 守, 少納言, 大帳使, 家持, 主人 / せうなごん, やかもち
歌体 短歌
時代区分 第4期
部立 なし
季節
補足 大伴家持/おほとものやかもち/大伴家持
詠み込まれた地名 越中 / 富山
関連地名 【故地名】多の浦
【故地名読み】たこのうら
【現在地名】富山県氷見市
【故地説明】富山県氷見市上田子・下田子一帯の地。布勢の水海沿岸の地であった。→布勢 下田子の藤波神社には藤の古木が多い。
【故地名】布勢の水海
【故地名読み】ふせのみずうみ
【現在地名】富山県氷見市
【故地説明】富山県氷見市の上田子・下田子・窪・神代・布施・十二町などの諸地でかつて囲まれていた湖水。いまわずかに帯状の十二町潟水郷公園にそのなごりをとどめる。