歌詳細

天雲のそきへの極我が思へる君に別れむ日近くなりぬ

項目 内容
番号 19-4247
漢字本文(題詞) 阿倍朝臣老人、遣唐時、奉母悲別歌一首
漢字本文 天雲能曽伎敝能伎波美吾念有伎美尒将別日近成奴
漢字本文(左注) 右件歌者、傳誦之人、越中大目高安倉人種麻呂是也。
但年月次者随聞之時載於此焉。
読み下し文(題詞) 阿倍朝臣老人の、唐に遣はさえし時に、母に奉りて別を悲しびたる歌一首
読み下し文 天雲のそきへの極我が思へる君に別れむ日近くなりぬ
読み下し文(左注) 右の件の歌、伝へ誦める人は、越中大目高安倉人種麻呂これなり。
ただ年月の次は聞きし時のまにま此に載す。
訓み あまくものそきへのきはみわがもへるきみにわかれむひちかくなりぬ
現代語訳 天雲の遠ざかる果てまで、私がお慕いするあなたとお別れする日が、近くなりました。
現代語訳(左注) 右の一連の歌は、伝誦者は越中の大目高安倉人種麿がその人である。
但し、年月の順序は、聞いた時のままに、ここに載せる。
歌人 高安倉人種麻呂 / たかやすのくらひとのたねまろ
歌体 短歌
時代区分 第4期
部立 なし
季節 なし
補足 阿倍老人/あへのおきなのはは/阿倍老人
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】越中
【故地名読み】こしのみちのなか
【現在地名】富山県
【故地説明】国名。富山県。天平13(741)年から天平勝宝9(757)年までは、のちの能登国をもあわせていた。国庁は高岡市伏木古国府にあった。
【故地名】唐
【故地名読み】もろこし
【現在地名】中華人民共和国
【故地説明】(大唐)中国の唐の国のこと。→大唐・唐