歌詳細

あらたまの年の緒長く相見てしその心引き忘らえめやも

項目 内容
番号 19-4248
漢字本文(題詞) 以七月十七日、遷任少納言。
仍作悲別之歌、贈貽朝集使掾久米朝臣廣縄之館二首
既滿六載之期、忽値遷替之運。於是別舊之悽、心中欝結、拭之袖、何以能旱。
因作悲歌二首、式遺莫忘之志。其詞曰
漢字本文 荒玉乃年緒長久相見氐之彼心引将忘也毛
読み下し文(題詞) 七月十七日を以ちて、少納言に遷任せらゆ。
よりて別を悲しぶる歌を作りて、朝集使掾久米朝臣広縄の館に贈り貽せる二首
既に六載の期に満ち、忽ちに遷替の運に値ふ。ここに旧きに別るる悽しびは、心の中に欝結れ、涙を拭ふ袖は、何を以ちてか能く旱かむ。
因りて悲しびの歌二首を作り、式ちて忘らえぬ志を遺す。その詞に曰はく、
読み下し文 あらたまの年の緒長く相見てしその心引き忘らえめやも
訓み あらたまのとしのをながくあひみてしそのこころびきわすらえめやも
現代語訳 あらたまの年月長く会って来た。その心にひかれて忘れることが、どうしてできよう。
歌人 大伴宿禰家持 / おほとものすくねやかもち
歌人別名 少納言, 家持, 越中国守, 大伴家持, 守, 少納言, 大帳使, 家持, 主人 / せうなごん, やかもち
歌体 短歌
時代区分 第4期
部立 なし
季節
補足 大伴家持/おほとものやかもち/大伴家持
詠み込まれた地名 越中 / 富山