歌詳細
項目 | 内容 |
---|---|
番号 | 巻19-4264 |
漢字本文(題詞) | 勅、従四位上高麗朝臣福信遣於難波、賜酒肴入唐使藤原朝臣清河等御歌一首〔并短歌〕 |
漢字本文 | 虚見都山跡乃國波水上波地徃如久船上波床座如大神乃鎮在國曽四舶舶能倍奈良倍平安早渡来而還事奏日尒相飲酒曽斯豊御酒者 |
読み下し文(題詞) | 勅して従四位上高麗朝臣福信に難波に遣し、酒肴を入唐使藤原朝臣清河等に賜へる御歌一首〔并せて短歌〕 |
読み下し文 | そらみつ日本の国は水の上は地行くごとく船の上は床に居るごと大神の斎へる国そ四つの船船の舳並べ平けく早渡り来て返り言奏さむ日に相飲まむ酒そこの豊御酒は |
訓み | そらみつやまとのくにはみずのうへはつちゆくごとくふねのうへはとこにをるごとおほかみのいはへるくにそよつのふねふなのへならべたひらけくはやわたりきてかへりごとまをさむひにあひのまむきそこのとよみきは |
現代語訳 | 空に充ちる大和の国は、人々が水上にいても地上をゆくように、船上にあっても建物の床にいるように、安らかに大神がお守りなさる国であるよ。四隻の船が舳先を並べて無事、早々と行って来て、返事を奏上するだろう日に、共に飲む酒ぞ、このありがたい酒は。 |
歌人 | 孝謙天皇 / かうけんてんわう |
歌人別名 | 天皇 |
歌体 | 長歌 |
時代区分 | 第4期 |
部立 | なし |
季節 | なし |
補足 | 孝謙天皇/こうけんてんわう/孝謙天皇 |
詠み込まれた地名 | 大和平城京 / 奈良 |
関連地名 | 【故地名】唐 【故地名読み】とう 【現在地名】中華人民共和国 【故地説明】中国の唐の国→大唐・唐(もろこし) 【故地名】難波 【故地名読み】なにわ 【現在地名】大阪府 【故地説明】大阪市およびその周辺の地域。上町台地に沿った海辺を中心に難波津が営まれ、当時海内無比の要津。仁徳・孝徳・聖武の皇居も営まれた。 【故地名】大和の国 【故地名読み】やまとのくに 【故地説明】(倭・日本)大和朝廷の勢力のおよんだ範囲をあらわす語で、奈良県天理市大和(大和神社がある)あたりの地方名から起こり、大和中央平原部、奈良県全体、近畿一帯から日本全国の総名へと発展したという。集中の歌は大和中央平原部・大和国(奈良県全体)・日本国の総名など種々に用いている。 【地名】日本の国 【現在地名】日本全体。 |