歌詳細

巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ思はな巨勢の春野を

項目 内容
番号 1-54
漢字本文(題詞) 大寶元年辛丑秋九月、太上天皇幸于紀伊國時歌
漢字本文 巨勢山乃列〻椿都良〻〻尒見乍思奈許湍乃春野乎
漢字本文(左注) 右一首坂門人足
読み下し文(題詞) 大宝元年辛丑の秋九月に、太上天皇の紀伊国に幸しし時の歌
読み下し文 巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ思はな巨勢の春野を
読み下し文(左注) 右の一首は坂門人足
訓み こせやまのつらつらつばきつらつらにみつつしのはなこせのはるのを
現代語訳 巨勢山のつらつら椿を、つらつらとーつくづく見ながら偲ぼうではないか。巨勢の春の野を。
歌人 坂門人足 / さかとのひとたり
歌体 短歌
時代区分 第2期
部立 雑歌
季節
補足 坂門人足/さかとのひとたり/坂門人足
詠み込まれた地名 紀伊 / 和歌山
関連地名 【故地名】紀の国
【故地名読み】きのくに
【故地説明】国名。和歌山県と三重県の南、北牟婁の地。
【故地名】巨勢の春野
【故地名読み】こせのはるの
【現在地名】奈良県御所市
【故地説明】巨勢の春の野の意。巨勢の野は南北に細長い峡谷の平地か。
【故地名】巨勢山
【故地名読み】こせやま
【現在地名】奈良県御所市
【故地説明】古瀬を中心とした重阪川流域の峡谷の山地。
【地名】巨勢山:巨勢
【現在地名】JR和歌山線(近鉄吉野線も)吉野口駅の西北、式内社巨勢山口神社のある標高二九六メートルの山かという:奈良県御所市古瀬の一帯