歌詳細

葦辺行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕は大和し思ほゆ

項目 内容
番号 1-64
漢字本文(題詞) 慶雲三年丙午、幸于難波宮時
志貴皇子御作歌
漢字本文 葦邊行鴨之羽我比尒霜零而寒暮夕倭之所念
読み下し文(題詞) 慶雲三年丙午に、難波の宮に幸しし時
志貴皇子の作りませる御歌
読み下し文 葦辺行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕は大和し思ほゆ
訓み あしへゆくかものはがひにしもふりてさむきゆふへはやまとしおもほゆ
現代語訳 葦べを泳ぐ鴨の背に霜が降り、寒い夕暮は、大和が思われてならない。
歌人 志貴皇子 / しきのみこ
歌人別名 芝基皇子, 志紀皇子, 施基皇子, 志貴親王 / しきのみこ, しきしんのう
歌体 短歌
時代区分 第2期
部立 雑歌
季節 なし
補足 志貴皇子/しきのみこ/志貴皇子
詠み込まれた地名 摂津 / 大阪
関連地名 【故地名】難波の宮
【故地名読み】なにわのみや
【現在地名】大阪府大阪市
【故地説明】仁徳天皇の高津宮・孝徳天皇の難波長柄豊碕宮・聖武天皇の難波宮をいう。宮址はいずれも高津宮とほぼ同地。
【故地名】大和
【故地名読み】やまと
【故地説明】(倭・日本)大和朝廷の勢力のおよんだ範囲をあらわす語で、奈良県天理市大和(大和神社がある)あたりの地方名から起こり、大和中央平原部、奈良県全体、近畿一帯から日本全国の総名へと発展したという。集中の歌は大和中央平原部・大和国(奈良県全体)・日本国の総名など種々に用いている。
【地名】大和
【現在地名】奈良