歌詳細
項目 | 内容 |
---|---|
番号 | 巻1-78 |
漢字本文(題詞) | 和銅三年庚戌春二月、従藤原宮遷于寧樂宮時、御輿停長屋原逈望古郷作歌 〔一書云、太上天皇御製〕 |
漢字本文 | 飛鳥明日香能里乎置而伊奈婆君之當者不所見香聞安良武〔一云、君之當乎不見而香毛安良牟〕 |
読み下し文(題詞) | 和銅三年庚戌の春二月、藤原宮より寧楽宮に遷りましし時に、御輿を長屋の原に停めて遥かに古郷を望みて作れる歌 〔一書に云はく、太上天皇の御製といへり〕 |
読み下し文 | 飛ぶ鳥の明日香の里を置きて去なば君があたりは見えずかもあらむ〔一に云ふ、君があたりを見ずてかもあらむ〕 |
訓み | とぶとりのあすかのさとをおきていなばきみがあたりはみえずかもあらむ〔いつにいふ、きみがあたりをみずてかもあらむ〕 |
現代語訳 | 飛ぶ鳥の明日香の里を後にしていったなら、あなたのいるあたりが見えなくなってしまうだろうか〔あなたのいるあたりを見ないでいることになろうか〕。 |
歌人 | 太上天皇 (1) / おほきすめらみこと |
歌体 | 短歌 |
時代区分 | 第3期 |
部立 | 雑歌 |
季節 | 春 |
補足 | 不明//持統天皇 |
詠み込まれた地名 | 大和 / 奈良 |
関連地名 | 【故地名】長屋の原 【故地名読み】ながやのはら 【現在地名】奈良県天理市 【故地説明】奈良県天理市西井戸堂町・合場町あたり。近くに永原町・長柄町の名が残る。藤原・平城両京の東京極を結ぶ中つ道の中間点にあたる。 【故地名】奈良の宮 【故地名読み】ならのみや 【現在地名】奈良県奈良市 【故地説明】平城京の皇居。奈良市佐紀東・中町の南、近鉄の北側に大極殿跡があり、付近約1キロ平方にわたり宮址が保存されている。 【故地名】藤原の宮 【故地名読み】ふじわらのみや 【現在地名】奈良県橿原市 【故地説明】藤原京の皇居。高殿町の鴨公小学校の南側に大宮土壇(大極殿址)が森となって残されていたが、近年、小学校を移転して十二堂址を復原保存している。なお、文武天皇の時、同市醍醐町に移建されたとする説もある。 【地名】明日香の里 【現在地名】奈良県高市郡明日香村飛鳥を中心とする一帯の地の里 |