歌詳細

若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴鳴き渡る

項目 内容
番号 6-919
漢字本文 若浦尒塩満来者滷乎無美葦邊乎指天多頭鳴渡
漢字本文(左注) 右、年月不記。但、稱従駕玉津嶋也。因今檢注行幸年月以載之焉。
読み下し文 若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴鳴き渡る
読み下し文(左注) 右は、年月を記さず。ただ玉津島に従駕すといへり。因りて今行幸の年月を検へ注して以ちて載す。
訓み わかのうらにしほみちくればかたをなみあしへをさしてたづなきわたる
現代語訳 和歌の浦に潮が満ちて来ると潟が無くなるので、葦の辺りを目指して鶴が鳴き渡ることだ。
現代語訳(左注) 反歌二首
歌人 山部宿禰赤人 / やまべのすくねあかひと
歌人別名 山部宿禰明人
歌体 短歌
時代区分 第3期
部立 雑歌
季節
補足 山部赤人/やまべのあかひと/山部赤人【山部宿祢赤人】
詠み込まれた地名 紀伊 / 和歌山
関連地名 【故地名】玉津島
【故地名読み】たまつしま
【現在地名】和歌山県和歌山市
【故地説明】和歌山市和歌浦の玉津島神社の背後の奠供山をはじめ、妹背山・境山・雲蓋山・妙見山・船頭山などと今日呼ぶ丘陵が海中の島であった頃の称
【故地名】若の浦
【故地名読み】わかのうら
【現在地名】和歌山県和歌浦
【故地説明】和歌山県和歌浦。現在観光地として知られる新和歌浦の東南の旧和歌浦。神亀元(724)年、聖武天皇はその風光を賞で従来の弱の浜を明光の浦と改めた。現在の妹背山など6個の丘陵は島をなし、東方へ入江が湾入していた。
【地名】若の浦
【現在地名】和歌山市和歌浦