歌詳細

やすみししわご大君はみ吉野の秋津の小野の野の上には跡見すゑ置きてみ山には射目立て渡し朝狩に鹿猪踏み起こし夕狩に鳥踏み立て馬並めて御狩そ立たす春の茂野に

項目 内容
番号 6-926
漢字本文 安見知之和期大王波見吉野乃飽津之小野笶野上者跡見居置而御山者射目立渡朝獦尒十六履起之夕狩尒十里蹋立馬並而御獦曽立為春之茂野尒
読み下し文 やすみししわご大君はみ吉野の秋津の小野の野の上には跡見すゑ置きてみ山には射目立て渡し朝狩に鹿猪踏み起こし夕狩に鳥踏み立て馬並めて御狩そ立たす春の茂野に
訓み やすみししわごおほきみはみよしののあきづのをののののへにはとみすゑおきてみやまにはいめたてわたしあさかりにししふみおこしゆふかりにとりふみたてうまなめてみかりそたたすはるのしげのに
現代語訳 あまねく国土をお治めになるわが天皇は、み吉野の秋津の野のほとりには跡見を据え置き、み山には射目を立て渡して、朝の狩には動物たちを踏みこんで追い立て、夕方の狩には鳥たちを踏みこんで飛び立たせ、馬を連ねて狩をなさることだ、春草も茂る野に。
歌人 山部宿禰赤人 / やまべのすくねあかひと
歌人別名 山部宿禰明人
歌体 長歌
時代区分 第3期
部立 雑歌
季節 なし
補足 山部赤人/やまべのあかひと/山部赤人【山部宿祢赤人】
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】秋津の小野
【故地名読み】あきづのおの
【現在地名】奈良県吉野郡吉野町
【故地説明】奈良県吉野郡吉野町宮滝付近から吉野川の対岸、同町御園にかけての地。
【故地名】み吉野
【故地名読み】みよしの
【現在地名】奈良県吉野郡吉野町
【故地説明】→吉野
【地名】吉野:秋津の小野:
【現在地名】奈良県吉野郡。ただし、万葉集では同郡吉野町宮滝を中心とした一帯をいうようである:奈良県吉野郡吉野町宮滝から対岸の同町御園にかけての一帯をいう