歌詳細

梅柳過ぐらく惜しも佐保の内に遊ばむことを宮もとどろに

項目 内容
番号 6-949
漢字本文(題詞) 反歌一首
漢字本文 梅柳過良久惜佐保乃内尒遊事乎宮動〻尒
漢字本文(左注) 右、神龜四年正月數王子及諸臣子等集於春日野而、作打毬之樂。
其日忽天陰雨雷電。此時宮中無侍従及侍衛。勅行刑罰、皆散禁於授刀寮而妄不得出道路。
于時悒憤、即作斯歌。作者未詳。
読み下し文(題詞) 反歌一首
読み下し文 梅柳過ぐらく惜しも佐保の内に遊ばむことを宮もとどろに
読み下し文(左注) 右は、神亀四年の正月に数の王子また諸の臣子等の春日野に集ひて、打毬の楽を作す。
その日忽ちに天雲り雨ふり雷なり電す。この時に宮の中に侍従と侍衛と無し。勅して刑罰に行ひ、皆授刀寮に散禁して妄りて道路に出づることを得ずあらしむ。
時に悒憤しく、即ちこの歌を作れり
訓み うめやなぎすぐらくをしもさほのうちにあそばむことをみやもとどろに
現代語訳 梅や柳の盛りが過ぎるのが惜しい。佐保の内で遊ぶはずだったことが宮にとどろくような騒ぎになった。
現代語訳(左注) 右の歌は、神亀四年正月に多くの王子や廷臣たちが春日野に集まって打毬の遊びをした。
ところがその日突然に空が曇り雨が降り出して雷が鳴り、稲妻がはしった。時に宮中には侍従も侍衛もいなかった。そこで外出者に罪を与えて全員授刀寮に禁足し、勝手に外出することを禁じた。
この時人々は心晴れやらずこの歌を作った。
歌人 作者未詳 /
歌体 短歌
時代区分 不明
部立 雑歌
季節
補足 不明//
詠み込まれた地名 不明 / 不明
関連地名 【故地名】春日野
【故地名読み】かすがの
【現在地名】奈良県奈良市
【故地説明】奈良市街地東方の春日山の西麓一帯。
【故地名】佐保の内
【故地名読み】さほのうち
【現在地名】奈良県奈良市
【故地説明】(1)佐保川の流れに抱かれる一帯、佐保の河内の意か。(2)佐保一帯の地は内裏近く特に内と称したか。(3)佐保川と佐保山の間の地。
【地名】佐保
【現在地名】奈良市北部佐保川の北岸