歌詳細

隼人の瀬戸の巌も鮎走る吉野の滝になほしかずけり

項目 内容
番号 6-960
漢字本文(題詞) 帥大伴卿遥思芳野離宮作歌一首
漢字本文 隼人乃湍門乃磐母年魚走芳野之瀧尒尚不及家里
読み下し文(題詞) 帥大伴卿の遥かに吉野の離宮を思ひて作れる歌一首
読み下し文 隼人の瀬戸の巌も鮎走る吉野の滝になほしかずけり
訓み はやひとのせとのいはほもあゆはしるよしののたぎになほしかずけり
現代語訳 隼人の瀬戸の岩石も、鮎の走り泳ぐ吉野の急流にはやはり及ばないことだ。
歌人 大伴宿禰旅人 / おほとものすくねたびと
歌人別名 師, 大納言, 大伴卿, 老, 大伴淡等, 大伴卿, 僕, 主人, 帥, 帥老, 大納言, 大納言卿, 大宰帥, 中納言, 後人, 卿 / そち, だいなごん
歌体 短歌
時代区分 第3期
部立 雑歌
季節 なし
補足 大伴旅人/おほとものたびと/大伴旅人【帥大伴卿】
詠み込まれた地名 筑前 / 福岡
関連地名 【故地名】隼人の瀬戸
【故地名読み】はやひとのせと
【故地説明】山口県下関市壇之浦町と福岡県北九州市門司区の和布刈との間の早鞆の瀬戸。一説に薩摩の瀬戸のこと。→薩摩の瀬戸
【故地名】吉野の滝
【故地名読み】よしののたき
【現在地名】奈良県吉野郡吉野町
【故地説明】吉野町宮滝の激湍をいう。
【故地名】吉野の離宮
【故地名読み】よしののとつみや
【現在地名】奈良県吉野郡吉野町
【故地説明】吉野の宮に同じ。
【地名】瀬戸:吉野
【現在地名】福岡県北九州市:奈良県吉野郡。ただし、万葉集では同郡吉野町宮滝を中心とした一帯をいうようである。