歌詳細

食す国の遠の朝廷に汝等がかく罷りなば平けくわれは遊ばむ手抱きてわれはいまさむ天皇朕珍の御手もちかき撫でそねぎたまふうち撫でそねぎたまふ帰り来む日相飲まむ酒そこの豊御酒は

項目 内容
番号 6-973
漢字本文(題詞) 天皇、賜酒節度使卿等御歌一首〔并短歌〕
漢字本文 食国遠乃御朝庭尒汝等之如是退去者平久吾者将遊手抱而我者将御在天皇朕宇頭乃御手以掻撫曽祢宜賜打撫曽祢宜賜将還来日相飲酒曽此豊御酒者
読み下し文(題詞) 天皇の、酒を節度使の卿等に賜へる御歌一首〔并せて短歌〕
読み下し文 食す国の遠の朝廷に汝等がかく罷りなば平けくわれは遊ばむ手抱きてわれはいまさむ天皇朕珍の御手もちかき撫でそねぎたまふうち撫でそねぎたまふ帰り来む日相飲まむ酒そこの豊御酒は
訓み をすくにのとほのみかどにいましらがかくまかりなばたひらけくわれはあそばむたむだきてわれはいまさむすめらわれうづのみてもちかきなでそねぎたまふうちなでそねぎたまふかへりこむひあひのまむきそこのとよみきは
現代語訳 支配する国土の遠方の政庁にお前たちがこのように赴いて行ったならば、私は平穏に安心していよう、手を組んだままで私はいよう、天皇たる私が貴いこの手をもってかき撫でて労いなさる、うち撫でて労いなさる、お前たちが無事に帰還するだろう日にともに飲むべき酒であるよ。このすばらしい御酒は。
歌人 聖武天皇 / しやうむてんわう
歌人別名 天皇, 太上天皇, 寧楽宮即位天皇
歌体 長歌
時代区分 第3期
部立 雑歌
季節 なし
補足 聖武天皇/しやうむてんわう/聖武天皇
詠み込まれた地名 不明 / 不明