歌詳細

士やも空しくあるべき万代に語り継ぐべき名は立てずして

項目 内容
番号 6-978
漢字本文(題詞) 山上臣憶良沈痾之時歌一首
漢字本文 士也母空応有万代尒語続可名者不立之而
漢字本文(左注) 右一首、山上憶良臣沈痾之時、藤原朝臣八束、使河邊朝臣東人令問所疾之状。
於是憶良臣、報語已畢、有須拭涕、悲嘆、口吟此歌。
読み下し文(題詞) 山上臣憶良の痾に沈みし時の歌一首
読み下し文 士やも空しくあるべき万代に語り継ぐべき名は立てずして
読み下し文(左注) 右の一首は、山上憶良臣の痾に沈みし時に、藤原朝臣八束、河辺朝臣東人をして疾める状を問はしむ。
ここに憶良臣、報の語已に畢り、須くありて涕を拭ひ、悲しび嘆きて、この歌を口吟へり。
訓み をのこやもむなしくあるべきよろづよにかたりつぐべきなはたてずして
現代語訳 「士」たるものが空しくあってよいはずがあろうか。万代に語り伝えられるべき名を立てずに。
現代語訳(左注) 右の一首は山上臣憶良が重病におちいった時に、藤原朝臣八束が河辺朝臣東人を遣して病状を見舞わせた。そこで憶良臣は返礼のことばを述べおえ、ややあって涙をふき悲しみ嘆いて、この歌を口ずさんだ。
歌人 山上臣憶良 / やまのうへのおみおくら
歌人別名 憶良, 良, 憶良, 憶良臣, 憶良大夫, 山上憶良, 山上憶良臣, 山上大夫, 山上, 良, 最々後人, 臣, 大夫 / おくら, ら
歌体 短歌
時代区分 第3期
部立 雑歌
季節 なし
補足 山上憶良/やまのうへのおくら/山上憶良【山上臣憶良】
詠み込まれた地名 不明 / 不明