用語詳細

斎宮

項目 内容
用語ID 50
用語 斎宮
用語よみ いつきのみや・さいくう
用語種別 万葉の社会
解説 伊勢神宮に奉仕した皇族女性である斎王、およびその居所として設けられた施設を指す。斎王は天皇即位後に未婚の内親王または女王から選ばれ、原則として天皇1代につき1人の斎王が務めた。崇神天皇の皇女である豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)や垂仁天皇の皇女である倭姫命(やまとひめのみこと)を起源とすると伝わるが、斎宮制度が整備されたのは7世紀後半の天武朝以降とされ、天武の女子である大伯(大来、おおく)皇女が務めたことで知られる。居所の斎宮が最も充実した時期は平安時代の9世紀で、管轄官庁である斎宮寮が伊勢国多気郡に置かれ、その内院で斎王が暮らした。遺構は三重県多気郡明和町に所在。遺跡に隣接して三重県立の斎宮歴史博物館がある。なお『万葉集』巻2-199にある「渡会の斎の宮」は、多気の斎宮ではなく渡会の伊勢神宮そのものを指す。